『動』での土のしごと
まもりかべの初仕事。
2024年7月。RENTAL GALLERY SPACE「動」さまの左官工事をさせていただきました。
良いご縁があり、クライアント様がまもりかべの工房に来てくれました。
そして古土を再利用して考えた土壁のサンプルを見て、「これとこれでお願いします」とおっしゃいました。
「分かりました!」と言ったものの、まだまだ駆け出しだった僕は嬉しい反面、不安だらけ。
ドキドキしつつ、とにかくやろうとチャレンジすることにしました。
現場を確認すると良い雰囲気の古民家を改修しておりました。
壁はすでに仕上がっており、塗装している壁の上に土を塗るという、なんとも悪条件。
土がちゃんとくっ付くのか誰も分からない状況だったので、実際に現場の壁を使って試験塗りをさせていただくことに。
まずは下塗り。塗料にそのまま土を塗るとツルッと落ちてしまうので、下塗り材は重要な役割を果たしてくれます。
そのまま壁を区画分けして、いろんな配合の土を塗ります。
この中からクライアント様に好きな土壁を選んでいただくことにしました。


ちなみに施工はプロの左官屋さんにお願いしたのですが、僕も1区画塗ってます。
どの部分か分かりますか?(見事に選ばれませんでした)
そして壁全体に下塗りをおこない、選んでいただいた土を塗りました。






古民家の雰囲気にマッチして、とても良い仕上がりになりました。
またクライアント様が設置されている家具や小物のセンスが非常に良く、石積みのカウンターもおしゃれです。
廃棄されている土壁を回収してドロドロになりながらふるい機に掛け、いろんな材料を調合して作った土壁。
初めての施工でドキドキでしたが、お客様に満足いただいて大変良かったです。
また左官屋さんと作業をして大変勉強になりました。工房内で一人で作業をするのと、実践を通して職人とともに作業をするのでは全く状況が異なりました。
今回施工させていただいた土壁は「素土-そど」です。滑らかでシンプルな押さえ仕上げを採⽤しております。
レンタルギャラリースペース「動」さまに行かれた際は、ぜひ土壁にもご注目ください。